5月5日にの端午の節句には、菖蒲湯(しょうぶゆ)に入る習慣があります。
これがどんな由来で生じたものなのでしょうか?
そもそも端午の節句は、本来、男の子だけの祭りではなく、中国では病気や厄を払う節句の日とされていました。
その日には、菖蒲を門に吊るして、菖蒲酒を飲んで厄を払う風習があったのです。
一方で、日本では「五月忌み(さつきいみ)」と言って、田植えの始まる前に、若い女性が家にこもって、身を清める行事が行われていたのです。
この二つの風習が結びついて生まれたのが、日本風の端午の節句です。
今は、男の子の日を意味する端午の節句ですが、端午の節句は本来は女の子の厄払いの日だった、というわけなのです。
それが、男の子の祭りに変わり始めるのは、平安時代に入ってからのことです。
さらに、武士の時代になってくると、菖蒲が「尚武」や「勝負」と同じ同音であることから、男の子の日という色彩がさらに強まってきたのです。
今の端午の節句の由来はこんな風に変わってきているのです。