胴上げの発祥は日本?かなり前からイギリスでも胴上げはあった

胴上げといえば、プロ野球監督の監督の胴上げを思い浮かべる人も多いです。
リーグ優勝や日本シリーズを制覇すると、選手たちは監督を胴上げします。

2006年の第一回WBCで、日本選手が優勝した時には王監督の胴上げが行われました。その時に、アメリカの新聞には「日本の伝統」と書いたところもあったのですが、実は胴上げの発祥の由来ははっきりしないのです。

確かに、相撲の世界では、古くから場所前に招いた神様を天に送り返すために、場所後に行司が胴上げをしていました。

また、江戸時代には年越しの行事を終えた寺院や、新入りを迎えた大店(おおだな)などで胴上げが行われていました。プロ野球で胴上げが行われるようになったのは、戦後のことで、それをきっかけに他のスポーツにも広がることになったのです。

だからと言って、胴上げが日本の伝統とは言い切れません。胴上げの発祥が日本だけだとは言い切れないからです。

欧米でも、イギリスのオクスフォード大とケンブリッジ大によるボートの対抗戦で、古くから勝者の胴上げが行われていました。

1927年には大西洋の横断飛行に挑戦したアメリカ人女性をパリの群衆が胴上げしたという記録もあります。
少なくとも19世紀には世界のあちこちで胴上げが行われていて、一概に

どこが胴上げの発祥の地なのか、とはいえない

ようです。